年代により大きく変わる歯にまつわるお悩み
今回は歯にまつわるお悩みを取り上げます。歯にまつわるお悩みは人それぞれで「歯の色」や「歯並び」などがあります。そんな皆さまの歯のお悩みに対し公益社団法人日本歯科医師会(所在地:東京都千代田区、会長:堀 憲郎)が全国の15歳〜79歳の男女10,000人を対象に2022年8月26日(金)から8月28日(日)まで「歯科医療に関する一般生活者意識調査」を実施しておりました。調査結果によると年代によって歯にまつわるお悩みが大きく異なっていることがわかりました。特に私が注目したのは40代以上の歯のお悩み「ものが挟まる」がトップだった点になります。調査結果はインターネットからでもご覧いただけます(https://www.jda.or.jp/jda/release/cimg/DentalMedicalAwarenessSurvey_R4_11.pdf)。
【目次】
・40代以上の歯のお悩み「ものが挟まる」原因とは
・10代や20代、30代にはない加齢による身体の変化とは
・ものが挟まらないようにする方法
・まとめ
40代以上の歯のお悩み「ものが挟まる」原因とは
公益社団法人日本歯科医師会の調査結果では40代以上の歯のお悩みは「ものが挟まる」がトップでした。この「ものが挟まる」お悩みは10代や20代、30代にはなく、40代以上のお悩みになります。ではなぜ40代以上に発生するのでしょうか?「ものが挟まる」原因として虫歯や歯周病の進行、詰め物や被せ物などの不具合、加齢による身体の変化があるかと思われます。
●虫歯の進行:虫歯が進行して歯の一部が欠けたりし、ものが挟まりやすくなります。
●歯周病の進行:歯周病によって歯を支える骨が減少すると歯と歯の間の隙間が広がり、ものが挟まりやすくなります。
●詰め物や被せ物の不具合:虫歯治療後の詰め物や被せ物が合わなくなったり、変形したりして歯と歯の間にものが挟まりやすくなります。
●ブリッジや入れ歯の欠損:入れ歯やブリッジが合わなくなったり、変形したりして歯と歯の間にものが挟まりやすくなります。
●加齢による身体の変化:加齢により歯茎が下がったり、長年の摩耗により歯の表面が削れて隙間が出来たり、歯の位置がずれだりすることでものが挟まりやすくなります。
10代や20代、30代も虫歯や歯周病に気を遣わなければなりませんが、40代以降は治療した歯の詰め物や被せ物の不具合、加齢による身体の変化など若い頃より「ものが挟まる」要因が増えてきます。
10代や20代、30代にはない加齢による身体の変化とは
「ものが挟まる」原因として虫歯や歯周病、詰め物や被せ物の不具合、加齢による身体の変化がありました。特に40代からはあまり聞きなれない加齢による身体の変化がありました。歳を取ると身体にも変化が起こるよう、お口の中でも変化が起こります。加齢に伴うこれらの変化はお口の中の健康状態に大きな影響を与えることがあります。主な変化を以下にまとめました。
●歯茎(歯肉)の後退:年齢とともに歯茎が徐々に下がります(後退する)。歯茎が徐々に下がる(後退する)ことで歯の根元が露出し、歯と歯の間にものが挟まりやすくなります。
●摩耗による歯の劣化:歯も数十年使用すると劣化します。特に歯の表面(エナメル質)がすり減ってきます。歯の表面(エナメル質)が減ると歯が薄くなり、歯と歯の間にものが挟まりやすくなります。
●歯並びや噛み合わせの変化:加齢により歯の位置がずれていたり、噛み合わせが合わなくなったりし、歯と歯の間にものが挟まりやすくなります。
●顎の骨の変化:歳を取るに伴って全身の骨密度が減少することがあります。これは顎の骨も例外ではありません。顎の骨の密度が減少すると歯と歯の距離が変わります。距離が変わることで歯と歯の間にものが挟まりやすくなります。
歳を取れば身体に変化が起こるのでお口の中も合わせて変わります。10代や20代、30代と違い40代からは歯茎が下がる、歯がすり減る、歯の位置が変わるなどの加齢による身体の変化によりものが挟まりやすくなります。
ものが挟まらないようにする方法
ではどうすればものが挟まらなくなるのか。
・虫歯や歯周病が原因の場合:歯科での定期的なチェックやメンテナンスで防ぐことができます。
・詰め物や被せ物の不具合、ブリッジや入れ歯の劣化の場合:歯科での定期的なチェックやメンテナンスで防ぐことが出来ます。
・加齢による身体の変化の場合:加齢による身体の変化に伴い、詰め物や被せ物、ブリッジや入れ歯を新しくする、歯列矯正で歯並びや噛み合わせを整えることで防ぐことができます。
まずは歯科での定期的なチェックやメンテナンスをオススメします。定期的なチェックやメンテナンスを行うことで虫歯や歯周病、詰め物や被せ物の不具合、ブリッジや入れ歯の劣化、加齢による歯の位置の変化などの未然にものが挟まる原因を見つけて治療することができるためです。
まとめ
40代以上で歯と歯の間にものが挟まる原因として虫歯や歯周病、詰め物や被せ物の不具合、ブリッジや入れ歯の欠損、加齢による身体の変化がありました。歯と歯の間にものが挟まらないようにするには歯科での定期的なチェックにより虫歯や歯周病の早期発見と治療、詰め物や被せ物にブリッジ、入れ歯の劣化や欠損に対しての再治療がありました。さらに加齢による身体の変化に伴う歯の位置の変化には歯科矯正が良い場合もあります。原因により解決方法も変わってまいります。40代以上でものが挟まってお困りの方はまずは当院へお気軽にご相談くださいませ。