歯科医師の遠藤です。
ちば歯科診療室に勤務し、三年になります。
その間、皆さんのお口の中の変化を感じてきました。
大きな変化を感じたのは、お子さんはもちろんですが、ご高齢の方です。
ご高齢の方のお口の中の環境の変化に危機感を持ったケースですが、歯頚部(歯と歯茎の境目)の多発性う蝕です。
三年前に初診から担当させていただき、当初は隣接面(歯と歯の間)のう蝕の処置が主でしたが、次第にう蝕部位が歯頚部が主となりました。
この変化の原因は、加齢による唾液の減少と思われます。
隣接面のう蝕も大変ですが、歯頚部のう蝕は深刻です。歯の細い部分が全周からう蝕になると、神経の治療が必要な場合が多くなり、う蝕のは歯肉の深くまで及んだ場合は抜歯の対象になる場合もあります。
しかも、唾液の減少が原因のう蝕は進行が早く多発する傾向があります。
唾液にはお口の中の環境を整える作用があります。自浄作用により汚れを洗い流すのとともに、口腔内のpHを中性に保ちます。
口腔内の細菌が糖を代謝し、それによって出た酸がう蝕の原因になりなす。十分な唾液量でもう蝕は発生しますので、唾液量が減少すると、そのままではう蝕が多発してしまいます。
定期検診で来院頂いていたので、早期に対応することができましたが、もし、日常的に歯科との繋がりのない方が同じ様になられたら、と思うと本当に危機を感じます。
唾液の減少には、こまめな水分補給と、唾液腺のマッサージ(両耳の前と顎の下と下の付け根辺りの皮膚を優しくマッサージします)がご家庭でできる対策です。
加えて、高濃度(1000ppm以上をWHOが推奨)のフッ化物配合歯磨剤での歯磨きです。フッ素にはpHを中性に保つ作用があります。1日2回は磨いてください!
それから、定期検診にぜひ、いらしてください。
ご家族がお口の中が乾くとおしゃられていたら、お口にトラブルが起こっているかもしれません。歯科の受診をおすすめして下さい。早期発見、早期治療につなげましょう。

